発送方法の比較

30kgを超える荷物を海外へ送る方法|EMSの上限と大型荷物の送り方(2026年10月)

留学や海外赴任中の家族にまとめて荷物を送りたい。サーフボードや楽器のような長い物を送りたい。重い商品を海外のお客様に届けたい。こうしたときに最初にぶつかるのが、郵便の重さと大きさの上限です。EMSも国際小包も、1個30kgまでが基本です。この記事では日本郵便、税関、ポチロジの公式ページの原文をもとに、上限の中身と、超えたときの送り方を整理しました。

  • EMSと国際小包は1個30kgまで。EMSは多くの国で長さ1.5m以内、長さ+横周3m以内
  • 国による例外がある。中国は長さ1.8m以内、米国は長さ+横周2.75m以内、フィリピンは20kgまで
  • 上限を超える荷物は、30kg以下に分けて郵便で送るか、国際クーリエやフォワーダーの航空便、コンテナ混載を使う
  • 郵便で送る物の価格が20万円を超えると、税関への輸出申告が必要
  • ポチロジの航空輸送の料金は実重量と容積重量(長さ×幅×高さ÷5,000)の重い方で決まる。60×50×50cmの箱は容積重量30kg
  • 30kgの荷物1個を公式の料金表の値で比べると、ポチロジの航空輸送はEMSより低い額になる国がある。ただし倉庫までの国内送料などは別

確認日 2026年10月21日(日本郵便・税関・ポチロジ公式サイト)

EMS・国際小包の上限は30kg

日本郵便のEMSのページには、「世界120以上の国や地域に30kgまでの書類やお荷物を安心、簡単、便利に送れる国際郵便で最速のサービスです。」と書かれています。国際小包のページにも「重さ 最大30kgまで」とあり、「一部の国・地域では最大重量が異なる場合があります。」と続きます。

大きさの上限は、EMSの「大きさ・重さ」のページに国別で載っています。多くの国は次のとおりです。

項目 多くの国の上限 例外の例
重さ 30kgまで フィリピンは20kgまで(ほかにも20kgの国あり)
最大の長さ 1.5m以内 中国は1.8m以内
長さ+横周 3m以内 米国は2.75m以内

国際小包には、航空便、船便、エコノミー航空(SAL)便の3種類があります。どれも重さは最大30kgまでです。大きさは国によってAかBの基準に分かれるので、日本郵便の国・地域別情報で宛先の国を確かめてください。

つまり郵便では、1個30kg(国によっては20kg)、長さ1.5m(中国は1.8m)を超える物は1個のままでは送れません。長さ+横周も見落としやすい項目です。細長い物は長さが1.5m以内でも、太さによっては3mを超えることがあります。

米国宛てのEMSの出し方はEMSで米国へ送る手順|国際郵便マイページの使い方と7つのつまずきにまとめています。

上限を超えたときの選び方

郵便の上限を超えたときの方法は、大きく分けて2つです。

30kg以下に分けて郵便で送る

衣類や本、日用品のように分けられる物なら、箱を分けて1個ずつ上限に収める方法があります。いつもの郵便局から出せて、手続きも変わりません。ただし箱の数だけ料金がかかります。1個の料金は重さで上がるので、分け方で合計も変わります。

郵便以外の方法を使う

サーフボード、楽器、家具、機械のように分けられない物は、郵便以外の方法を考えます。

  • 国際クーリエやフォワーダーの航空便
  • コンテナ混載(LCL)。複数の荷主の荷物を1本のコンテナにまとめて船で運ぶ方法です

DHL、FedEx、UPSなど各社の重さや大きさの上限は、公式サイトで確認できませんでした。使う前に各社に問い合わせるか、見積もりで確かめてください。郵便と国際クーリエの料金の違いはEMS・国際エアパケット・DHL・FedEx徹底比較でも取り上げています。

20万円を超えると輸出申告が要る

重い荷物や大きい荷物は、中身の価格も高くなりがちです。税関のカスタムスアンサー6201には、外国へ郵便物を送るときの手続が書かれています。

価格が20万円以下なら、「税関への輸出申告は必要ありませんので」とあり、「税関告知書」を作成して郵便物に貼ります。

価格が20万円を超える場合は、「税関への輸出申告が必要ですので、「仕入書」など輸出申告に必要な書類を揃えて、日本郵便株式会社や他の通関業者…に輸出通関手続を依頼するか、ご自身で税関への輸出申告を行ってください。」とあります。

高価な楽器や事業者の輸出品を郵便で送るときは、この20万円の線を先に確かめておくと、出すときに慌てずに済みます。

容積重量で料金が決まることがある

ポチロジの航空輸送料金表では、実際の重さと、箱の大きさから出す容積重量のうち、重い方で料金を計算します。容積重量の式は次のとおりです。

容積重量(kg)=長さ×幅×高さ(cm)÷5,000

たとえば60×50×50cmの箱は、60×50×50÷5,000で容積重量30kgです。中身が10kgの布団でも、30kgの料金になります。軽くてかさばる物ほど、箱のサイズを小さくする工夫が料金に効きます。

容積重量の考え方は容積重量とは?箱のサイズで送料が変わる仕組みをわかりやすく解説でくわしく説明しています。

ポチロジで大型荷物を送る場合

ポチロジは、株式会社ビィ・フォアードの海外輸送サービスです。公式サイトのFAQには「大型の荷物、重量物も輸送可能ですか?」という問いに「はい、輸送可能です。」と書かれています。送り方は航空輸送とコンテナ輸送などから選びます。

航空輸送

実際に運ぶのは「弊社が提携している国際クーリエ業者(DHL, UPS)です。」とされています。届くまでの日数は「発送から最短で翌日、仕向け地によって2~7日以内」です。

大型貨物のページによると、重さと大きさの決まりは次のとおりです。

項目 内容
大型貨物になる重さ 1梱包70kgを超えるもの
重さの上限 1梱包1,000kgまで、運送状あたり3,000kgまで
パレット 70kg以上はパレット積載が必須
大型貨物になる大きさ 1辺120cmを超えるもの
大きさの上限 1辺300cmまで(幅は最大200cm、高さは最大160cm)

公式サイトの事例には、オーストラリアへのサーフボード(297×60×18cm、17.8kg)、韓国への競技用の弓矢(229×25×13cm、2.7kg)、米国への電子ピアノ(170×85×81cm、176kg)が航空で送られた例が載っています。どれも長さか重さが郵便の上限を超える荷物です。

コンテナ混載(LCL)

コンテナ輸送は、重さ・大きさとも「無制限」とされています。フラットラックやオープントップなどのコンテナに対応しているためです。混載は「複数の荷主の貨物を1本のコンテナに混載し、輸送するサービス」で、書類作成と輸出通関は代行されます。東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・博多から輸出の手配ができます。

日数は、出港までが概算1週間、そこに航海の日数、到着港からが概算1週間です。危険品、飲食料品、未梱包品、検疫の対象品などは混載できません。また公式サイトには「※コンテナ混載輸送の場合は、個人のお客様への対応が難しいことが多くなっております。」とあります。個人の荷物なら、まず航空輸送で見積もりを取るのが現実的です。

書類と通関

トップページには「送り状やインボイスなど煩雑な書類準備は弊社が対応いたします」と書かれています。個人宛てに送れるかについては、FAQで「基本的には問題ありませんが、荷物の内容および宛先の国により発送可否が異なります。」とされています。

送る流れ

  1. 問い合わせる(内容物のリストを出す)
  2. 見積もりを確かめ、送る方法を決める
  3. 千葉県東金市の倉庫へ荷物を送る
  4. 倉庫で検品・計測し、請求額が確定する
  5. 入金する(銀行振込かクレジットカード)
  6. 発送され、追跡番号が届く

倉庫に入ってから計測して額が決まるので、見積もりのときに箱のサイズと重さをできるだけ正確に伝えておくと、差が出にくくなります。

送れない物の例

FAQには次のような例が載っています。

  • グランドピアノは「規定の輸送サイズを超過するため」送れない
  • 香水は危険品(引火性液体)のため、基本的にどの国にも送れない
  • 米国宛ての個人向けのお酒は、ビールとワインだけ

郵便で送る場合は、日本郵便の決まりで判断します。香水やモバイルバッテリーのような航空危険物は船便でも引き受けてもらえず、電池入りの機器は1つの郵便物に組電池2個までです。郵便で送れない物の見分け方は国際郵便・EMSで送れない物に整理しました。

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※本項には広告リンクを含みます

30kgの荷物1個の料金を公式の表で比べる

30kg、1辺100cm以下の荷物を1個送る場合を、日本郵便のEMS料金表とポチロジの航空輸送料金表の値で並べました。ポチロジの料金表は「航空運賃、通関料などを含んだパッケージ料金」です。1梱包の実重量が25kg以上70kg以下だと特別貨物取扱料3,300円がかかるので、それを足しています。

宛先 EMS(30kgまで) ポチロジ料金表(30kgまで) ポチロジ+特別貨物取扱料
韓国 26,600円(第1地帯) 22,230円(区分1) 25,530円
米国 75,100円(第4地帯) 48,599円(区分5) 51,899円
ドイツなど 65,500円(第3地帯) 51,369円(区分6) 54,669円

EMSの第3地帯と第4地帯の料金は、日本郵便の注記のとおり特別追加料金を含んだ額です。ポチロジの区分6には、イタリア、ドイツ、イギリス、フランスなどが入ります。

この表には入っていない費用があります。

  • ポチロジは、東金市の倉庫までの国内送料が別にかかる
  • 1辺100cmを超えると規定外貨物手数料(寸法)3,300円、70kgを超えると規定外貨物手数料(重量)1梱包15,000円
  • 遠隔地への配達は、遠隔地集配手数料(運送状1枚3,500円か80円/kgの高い方)
  • 機器に同梱したリチウムイオン電池は700円 ほか
  • 現地側で発生するサーチャージは料金表に含まれない
  • 宛先の国で関税などがかかった場合は、通常、受取人が払う

箱が大きければ、容積重量でも計算されます。実際に払う額は条件で変わるので、見積もりで確かめてください。

30kgを超える荷物は、EMSでは1個で送れません。たとえば40kgの荷物を米国へ送る場合、ポチロジの料金表では64,432円で、特別貨物取扱料を足すと67,732円です。

米国宛ての関税事前払いについては、米国宛て発送は関税事前払い(DDP)が義務化|何がいつから変わったかにまとめています。

発送コスト比較ツールについて

当サイトの発送コスト比較ツールでは、EMSや国際エアパケットの料金を重さと宛先から比べられます。30kg以下に分けて郵便で送る場合の1個ごとの料金を確かめるときに使えます。郵便の上限を超える荷物は、ツールで郵便の料金を見たうえで、郵便以外の見積もりと並べて考えてください。

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本記事は2026年10月21日時点の公式情報にもとづく関税ナビ編集部の整理です。料金や条件は変わることがあるため、送る前に各社の公式サイトと見積もりで確かめてください。

出典

いずれも2026年10月21日に確認しました。

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