個人輸入の関税・消費税

アメリカの転送サービス(Shipitoなど)で個人輸入するときの関税・消費税・手数料(2026年10月)

アメリカの通販サイトには、米国限定のカラーや日本未発売のモデルなど、日本からは直接買えない品物があります。店が日本へ発送していないときに使われるのが、アメリカに倉庫を持つ転送サービスです。店から倉庫へ届けてもらい、倉庫から日本へ送ってもらいます。費用は、店への支払い、転送サービスへの手数料と国際送料、日本で払う関税・消費税の3つに分かれます。この記事では、税関とShipitoの公式ページの原文をもとに、それぞれの考え方と計算例を整理しました。

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  • 自分で使う物の課税価格は海外小売価格×0.6。転送サービスを使っても、この基本は普通の個人輸入と同じと考えられる(転送の場合を直接書いた税関の原文はない)
  • 外国の店が運賃を商品代と明確に分けて示していれば、その運賃は課税価格に入れない(税関の質疑応答事例)。転送サービスの国際送料に当てはまるかは公式で確認できなかった
  • 米国の州の売上税と、店から倉庫までの米国内の送料を課税価格に入れるかは、税関の公式サイトで確認できなかった。注文明細と領収書を残しておく
  • 同梱して1箱で送ると、1万円以下の免税は箱の中身の合計で判定される(郵便は1つの包装、ほかは1つの申告ごと)。自分で買った革製のカバンや編物製衣類などは1万円以下でも免税にならない
  • Shipitoは会員登録無料。荷物1個ごとの手数料は無料会員$3.25、プレミアム会員$2.25。同梱料や保管の延長料は別にかかる
  • 関税・消費税は受け取る人が払う。ギフトにしても回避できない
  • 売るための仕入れには0.6掛けは使えない。0.6掛けは2028年4月1日に廃止される

確認日 2026年10月25日(税関・Shipito・DHL Japanの公式ページ)

費用は店・転送サービス・日本の3か所で払う

払う先は3か所です。アメリカの店には商品代と、店によって州の売上税や倉庫までの送料を払います。転送サービスには荷物ごとの手数料、同梱料、国際送料を払い、日本では関税・消費税を払います。配送業者が税を立て替えた場合は、その手数料も加わります。

日本の関税・消費税は普通の個人輸入と同じ考え方が基本

税関のカスタムスアンサー1405には「輸入者が個人的に使用する貨物は、その貨物が通常の卸取引の段階で輸入された場合の価格(海外小売価格(※)×0.6)を課税価格とします。」とあり、海外小売価格は「原則として輸入者がその貨物を取得する際実際に支払った価格」とされています。

倉庫を経由しても、自分で使う物をアメリカの店で買うことに変わりはありません。課税価格の出し方は、店から直接届く個人輸入と同じと考えられます。ただし、転送サービスを使った場合を直接書いた税関の原文は見つかりませんでした。仕組みの全体は海外通販の関税・消費税の入門にまとめています。

店が運賃を商品代と分けて示していれば課税価格に入れない(税関の事例)

税関の関税評価の質疑応答事例4600005「個人的な使用に供するため通信販売により輸入する貨物の課税価格」は、「輸入貨物に係る運賃の額が仕入書等により輸入貨物本体の価格と明確に区別されている場合、その運賃を課税価格に算入する必要はありません。」としています。理由には「輸入貨物本体とその運賃の額が区別できない場合には、運賃込みの価格が『海外小売価格』となります。」とあります。

この事例の設定は外国の小売店のホームページで買った場合で、転送業者の名前は出てきません。転送サービスに払う国際送料にこの事例が当てはまるかは、税関の公式サイトで確認できませんでした。

米国の売上税と倉庫までの送料は公式で確認できなかった

アメリカの店で払う州の売上税と、店から転送業者の倉庫までの米国内の送料が、海外小売価格に入るかどうかを直接書いた原文は、税関の公式サイトで確認できませんでした。転送業者を使ったときの輸入者の扱いを書いた原文も見つかりませんでした。

Shipitoの公式FAQには「アメリカの州でかかる消費税は、商品を購入するストアと発送先の倉庫により異なります。」とあり、オレゴン州の倉庫については「オレゴン州では米国消費税がかかりませんので、弊社のオレゴン州テュアラティン倉庫は、完全に免税となります。」と書かれています。ここでいう消費税は米国の売上税のことで、日本の消費税とは別です。

通関で価格を聞かれたときに説明できるよう、店の注文明細と領収書は、荷物を受け取るまで残しておいてください。

売るための仕入れには0.6が使えない

事例4600005の理由には「使用目的等によっては個人的な使用とは認められない場合があります」ともあります。フリマアプリやネットショップで売るために米国限定品を仕入れる場合は、0.6掛けは使えません。仕入れの計算は中国から仕入れるときの関税と消費税で取り上げています。

同梱すると免税の判定は合計で行われる

転送サービスでは、別々の店から倉庫に届いた荷物を1つの箱にまとめて送れます。このとき気をつけたいのが、課税価格1万円以下の免税です。カスタムスアンサー1006では、免税になるのは「1申告に係る輸入貨物の課税価格の合計額が1万円以下のもの」で、「1インボイスに係る貨物を分割して申告した場合には、そのインボイスに記載されたすべての貨物の課税価格を合計したもの」とされています。

郵便物は「1つの包装に梱包された輸入貨物の課税価格の合計額が1万円以下のもの」で、「同一差出人から同一名宛人に、同一時期に分散して郵送されたもの等」は分けたすべての郵便物の課税価格を合計します。1つずつなら1万円以下の品でも、同梱すれば合計で判定されます。反対に、分けて送れば免税になるとは考えないでください。郵便では同じ時期に分けたものも合算されます。

また「革製のカバン、ハンドバッグ、手袋等、編物製衣類(Tシャツ、セーター等)、スキー靴、革靴及び本底が革製の履物類等」は、自分で買った物なら1万円以下でも免税になりません(個人で使う贈与品には例外があります)。免税の詳しい条件は課税価格1万円以下は免税|少額輸入貨物の簡易税率を見てください。

計算例 120ドルの衣類なら税は2,200円

織物の衣類(簡易税率10%)を自分で使うために買う例です。円換算は欧州中央銀行の参照レート(2026年10月23日)から出した1USD=156.80円で計算しました。実際の通関では税関長が公示するレートで換算されます。課税価格は1円未満、関税の課税標準と消費税の課税標準(課税価格+関税)は1,000円未満、税額は100円未満を切り捨てます。消費税は国税7.8%、地方消費税は国税の22/78です。課税価格20万円以下なので簡易税率が使えます。

例 商品代 課税価格(×0.6) 関税 消費税(国税・地方) 税合計
例1 ジャケット1着 120USD(18,816円) 11,289円 1,100円 900円・200円 2,200円
例2 60USDずつ2つの店で買い、同梱 合計120USD(18,816円) 11,289円 1,100円 900円・200円 2,200円
例3 ジャケット1着 110USD(17,248円) 10,348円 1,000円 800円・200円 2,000円
参考 ジャケット1着 100USD(15,680円) 9,408円 免税 免税 0円

例2は、60USDの衣類1つなら9,408円×0.6=5,644円で1万円以下です。ところが2つを同梱して1箱で送ると、2つ合わせて例1と同じ11,289円で判定され、税合計は2,200円になります。同梱で送料が下がることはありえますが、倉庫での受け取りの手数料は荷物2個分かかります(無料会員なら$3.25×2=$6.50)。

例3と参考を比べると、免税の境目は商品代でおよそ16,666円(1万円÷0.6)です。ドル建ての境目は為替で動くので、境目に近い買い物は余裕を見ておいてください。計算の流れは関税・消費税の計算式を具体例で解説にまとめています。

Shipito側でかかる費用

以下はShipitoの日本語の公式FAQ(2026年10月25日確認)によります。

会員登録とプレミアム会員の費用

公式FAQには「いいえ、登録は無料となっており、登録時にクレジットカード情報の入力も必要ありません。」とあります。プレミアムメンバーシップは「月毎に$10(米ドル)もしくは年毎に$60(米ドル)」で、選んだ場合も「初回注文の発送または代理購入依頼までメンバーシップ料金は発生致しません。」とされています。

無料アカウントの既定の住所はカリフォルニア州の倉庫、プレミアム会員は売上税のかからないオレゴン州の倉庫です。

Shipitoはアメリカに倉庫を持つ転送サービスで、会員登録は無料です。アメリカ・ヨーロッパからの個人輸入なら任せて安心の【Shipito】

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荷物ごとの手数料と同梱料

倉庫に届いた荷物には「各荷物ごとに、プレミアムメンバーなら $2.25(米ドル)、無料アカウントなら $3.25(米ドル)の手数料」がかかります。公式FAQは「可能な限り少ない個数の箱で発送するよう購入時にストアへ依頼される事をお勧めします。」と書いています。

同梱料は、公式FAQの表記で無料会員$5.50、プレミアム会員$3.25です。「この料金は手数料に加えて頂戴します。」とあり、同梱できるのは「荷物が同じ倉庫にある場合のみ」です。1箱あたりか荷物あたりかは公式FAQの中で書き方が分かれているので、合計額は申し込みの画面で確かめてください。

保管期間と延長

無料アカウントの保管期間は7日間、プレミアム会員は会員のレベルに応じて45日間または60日間です。期限が切れた荷物の保管を延長すると、「7USドルに加え、期限切れ1日につき1USドルの手数料」がかかり、7日間延びます。延長は4回まで、合計28日間までです。公式FAQには「荷物の保管期限が切れると、その荷物は放棄されたものと判断され、直ちに破棄されます。」とあります。いくつかの店の荷物を待って同梱するときは、最初の荷物の期限に注意が要ります。

国際送料は実重量とDIM重量の大きい方

国際送料は「配送業者によって、実重量と箱の寸法を基にしたDIM重量のどちらか大きい方が請求されます。」公式FAQの例では、2ポンドの荷物でも18×30×4インチの箱なら13ポンドとして請求されます。重量荷物の追加料金は、30〜69ポンドで$10、70〜99ポンドで$20、100〜149ポンドで$30、150ポンド以上で$50です。

UPSで70ポンドを超える荷物には、$40の大型料金もあります。配送方法はUPS、DHL、US Premium Parcelなどから選べ、$2,500以上の荷物はDHLのみです。送料の額は荷物と配送方法で変わり、Shipitoの公式の見積もりで出ます。

関税・消費税は受け取る人が払う

Shipitoの公式FAQには「関税や税金が発生した場合、お客様にお支払いいただく必要があります。」「ギフトを選択しても、関税や税金を回避することはできません。」とあります。支払いは、配送業者へ直接連絡して払うか、代金引換(COD)です。

補償については「補償額は、申告価格、またはインボイス価格のどちらか少ない方が適用されます。」とされています。申告価格は実際に払った額で書いてください。低く書くと、補償もその低い額までになります。

DHLで届き、DHLが税を立て替えた場合は、DHLと契約していない荷受人には立替納税手数料がかかります。額は「運送状1枚あたり2,200円、または関税・諸税の2%の高い方」です。例1なら税の2%は44円なので、手数料は2,200円です。受け取りでの払い方は関税・消費税の払い方の記事にまとめています。

2028年4月1日からの変更

財務省の資料によると、2028年(令和10年)4月1日から、個人使用の0.6掛けの特例は廃止されます。同じ日から、1万円以下の通販の買い物にも消費税がかかる仕組みになります(国税庁)。2026年10月時点ではまだ施行されていないので、この記事の計算は0.6掛けを前提にしています。

計算ツールで税の目安を出す

当サイトの関税・消費税計算ツールは、自分で使う物の個人輸入(0.6掛け)を前提にしています。アメリカの店で支払った商品代を入れると、課税価格、関税、消費税の目安が出ます。同梱して1箱で送るときは、箱に入るすべての商品代の合計を入れてください。売上税や倉庫までの送料の扱いは公式で確認できなかったので、それらを足した額でも試しておくと、税の幅がつかめます。

よくある質問

分けて送れば1万円以下で免税になりますか

分けて送ることはすすめません。郵便物は、同じ差出人から同じ名宛人に同じ時期に分けて送ったものは合計されます(カスタムスアンサー1006)。革製のカバンや編物製衣類などは、1万円以下でも免税になりません。

化粧品やサプリを米国でまとめて買っても大丈夫ですか

化粧品や薬などには、税とは別に個人輸入できる量の決まりがあります。個人輸入は何個まで?化粧品・サプリ・薬の量の上限と数え方で確かめてから注文してください。

まとめ

転送サービスを使っても、日本で払う関税・消費税は、自分で使う物なら普通の個人輸入と同じく商品代×0.6が課税価格と考えられます。店が商品代と分けて示した運賃は入れないのが税関の事例ですが、転送の国際送料に当てはまるかは公式で確認できませんでした。米国の売上税と倉庫までの送料の扱いは公式で確認できなかったので、注文明細と領収書を残しておきます。同梱すると免税の判定は箱の合計で行われます。Shipito側では、荷物ごとの手数料、同梱料、保管の延長料と国際送料がかかります。税は受け取る人が払い、ギフトにしても変わりません。

本記事は2026年10月25日時点の公式情報にもとづく関税ナビ編集部の整理です。法的・税務の個別の助言ではありません。実際の税額は税関の判断で決まります。

出典

-個人輸入の関税・消費税