発送方法の比較

国際郵便・EMSで送れない物|リチウム電池・香水・スプレーの条件と断られたときの送り方(2026年10月)

海外の家族に日本の化粧品を送りたい。eBayやShopeeで売れたカメラを発送したい。こうしたときに気をつけたいのが、国際郵便で送れない物です。郵便局で受け付けてもらえても、引受けの後のX線検査で見つかると、外国に出る前に返送されることがあります。この記事では日本郵便、税関、ポチロジの公式ページの原文をもとに、送れない物の見分け方と、断られたときの選び方を整理しました。

  • 国際郵便で送れない物は「全世界共通」と「あて先の国による物」の2種類
  • スプレー缶、香水、マニキュア、モバイルバッテリー、電子タバコは国際郵便で送れない。香水やモバイルバッテリーなどの航空危険物は船便でも送れない
  • リチウム電池は、機器に取り付けてあり、容量と個数が基準内で、送れる国宛てなら郵便で送れる。電池単体や、機器と一緒に箱に入れただけの電池は送れない
  • 電池入りの機器は、航空便・EMSなら米国・中国・台湾などには送れるが、タイ・ドイツ・イタリア宛ては郵便では不可。英国は船便だけ
  • 現金や宝石などの貴重品はEMSでは送れない。ほかの郵便で書留か保険付にする
  • 郵便で断られた物も、業者によっては追加料金や船便で送れるケースがある。送れるかは品目と国しだいなので、内容を伝えて問い合わせる

確認日 2026年10月23日(日本郵便・税関・ポチロジ公式サイト)

国際郵便で送れない物は2種類

日本郵便の「国際郵便として送れないもの」のページには、「国際郵便では、「全世界共通で送れないもの」「あて先の国によって送れないもの」があります。」と書かれています。

全世界共通で送れない物の代表例として、次の品目が挙げられています。

  • スプレー缶
  • 香水
  • 花火・クラッカー
  • 日焼け止め(アルコール濃度24%を超えるもの)
  • マニキュア
  • ヘアトニック(アルコール濃度24%を超えるもの)
  • アルコール飲料(アルコール濃度24%を超えるもの)
  • 電子タバコ
  • モバイルバッテリー

このほか、麻薬類、生きた動物、わいせつな物品も送れません。使い捨てカイロは「販売事業者によって送れない場合があります。」とされ、送れる事業者の一覧が載っています。刀剣などは、航空郵便物なら「国際郵便用凶器類ラベル」を貼ることになっています。

郵便とは別に、税関の決まりもあります。税関のページでは、麻薬・覚醒剤など、児童ポルノ、特許権や著作権などを侵害する物品、不正競争防止法の一部の行為を組成する物品の4つの分野について、「関税法でその輸出が禁止されています」とされています。

航空危険物は船便でも送れない

日本郵便は、国際航空運送協会(IATA)の規則が対象とする航空危険物について、「国際郵便において、郵便物の種類および輸送手段に関わらず送ることができません。(船便扱いでも引受不可となりますのでご注意ください。)」としています。飛行機に載せないから船便なら大丈夫、とはなりません。

日本郵便が挙げている例のうち、主なものを分類ごとにまとめました。

分類 送れない物の例
火薬類 花火、クラッカー、弾薬
引火性液体 ライター用燃料、ペイント類、香水、ヘアトニック、マニキュア、アルコール飲料
高圧ガス 消火器、ダイビング用ボンベ、除塵スプレー、携帯用濃縮酸素、ヘリウムガス、キャンプ用ガスコンロ、カセットコンロ用ガス、ライター用補充ガス
可燃性物質 マッチ、ライター、炭
酸化性物質 漂白剤、過酸化剤、個人用小形酸素発生器
毒物類 クロロフォルム、加熱蒸散殺虫剤、農薬
腐食性物質 水銀、液体バッテリー
その他の有害物件 電子タバコ、モバイルバッテリー、リチウム電池、エンジン

ほかにドライアイスとアスベストも含まれます。化粧品やヘアケア用品は、アルコールの濃さで扱いが変わる物があるので、成分表示を見てから箱に入れてください。ポチロジのコラムでも「アルコール含有率の高い化粧水や美容液、引火点が低いマニキュアなどは、特に厳しく制限されやすい」と書かれています。

リチウム電池は機器に入っていれば条件つきで送れる

上の表のリチウム電池には注があります。「機器に取り付けられたリチウム電池(一定の条件を満たすものに限ります。)は、国際郵便で差し出すことができます。(一部の国・地域宛に限ります。)」。スマートフォンやカメラを海外に送るときは、この条件を確かめます。

日本郵便のPDF「国際郵便によるリチウム電池の郵送条件」では、次の全ての条件を満たす必要があります。

  1. 機器に取り付けてある、または内蔵されている
  2. リチウム内容量またはワット時定格値が一定の限度内
  3. 1つの郵便物に単電池4個まで、組電池2個まで
  4. リチウム電池の輸入を制限していない国・地域宛て

2の限度は次のとおりです。

電池の種類 単電池 組電池
リチウム金属電池 1グラム以下 2グラム以下
リチウムイオン電池 20ワット時以下 100ワット時以下(外側の容器にワット時定格値の表示)

このほか、電池の重量が5kg以下であること、損傷していないことなども条件です。PDFには「一般的に社会に流通している機器(携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ノートパソコン等)に使用されるリチウム電池は、通常の場合これらの基準に適合します。」とあります。

個数の例も載っています。携帯電話1台とビデオカメラ1台、デジタルカメラ4台は送れます。デジタルカメラ5台、携帯電話2台とビデオカメラ1台は送れません。同じ機種をまとめて売るときは、1つの郵便物に入れる台数に気をつけてください。

送れないのは、リチウム電池単体と、「リチウム電池を機器に取り付けないで機器と一緒に同封したもの(同梱といいます。)」です。カメラの予備バッテリーを箱に入れるのはこれに当たります。

一方、ボタン型のリチウム電池が取り付けられた機器は航空危険物に当たらず、航空便・船便にかかわらず送れます。例として腕時計、炊飯器、デスクトップパソコンが挙がっています。

電池入りの機器を送れる国・送れない国

4つ目の条件の国は、日本郵便の「万国郵便条約及びその他の規則に基づく禁制品等」のページに載っています。航空郵便物・SAL・EMSで送れる国と、船便で送れる国が分かれています。主な国は次のとおりです。

あて先 航空便・SAL・EMS 船便
アメリカ合衆国 ○ ×
カナダ ○ ○
オーストラリア ○ ×
フランス ○ ×
英国 × ○
ドイツ × ×
イタリア × ×
中華人民共和国 ○ ○
大韓民国 ○ ○
台湾 ○ ○
香港 ○ ○
シンガポール ○ ○
マレーシア ○ ○
フィリピン ○ ○
ベトナム ○ ○
ブラジル ○ ×
タイ × ×

Shopeeの7か国のうち、電池を組み込んだ機器を航空便・EMSで送れないのはタイだけです。ブラジルは航空便・EMSなら送れますが、船便は不可です。表のヨーロッパの国では、ドイツとイタリアが郵便では不可で、英国は船便だけです。表にない国は、日本郵便のページで国名を確かめてください。

表で○の国でも安心はできません。PDFには「取扱可能な国・地域であっても…郵便物が返送等される場合があります。」とあり、一部の電化製品を送れない国もあるので国際郵便条件表(国・地域別情報)で確かめるよう書かれています。Shopeeの国ごとの禁止品はShopeeの国別の禁止品にまとめています。

現金や宝石はEMSで送れない

日本郵便は「貴重品はEMSでは送ることが出来ません。」としています。対象は、硬貨・銀行券・紙幣、持参人払有価証券・旅行小切手、「加工したまたは加工していない白金、金または銀、珠玉、宝石その他の貴重品」です。

EMS以外の小包郵便物や通常郵便物なら、郵便種別に応じて書留か保険付にした場合に限り送れます。ただし、国によっては送れなかったり、最高金額の制限があったりします。また、「金銭または書類以外の貴重品について、書留とする小形包装物での取扱いは、2025年12月31日(水)をもちまして終了しました。」とされています。

EMSの損害賠償は、申し出た損害要償額までです。申し出がなければ20,000円になります。高価な物を送るときは、出す前に補償の額を確かめてください。

あて先の国で送れない物

日本では問題のない物でも、あて先の国が輸入を禁止していることがあります。日本郵便は、よく発送されてしまう例として、酒、たばこ、肉・野菜・果物を挙げています。

見落としやすいのが加工食品と箱です。牛肉が禁制品の国では、カップ麺、カレー、コンソメも送れない例があります。肉・野菜・果物が印刷された段ボール箱や袋も、送れない例として挙がっています。スーパーでもらった箱を使うときは、外側の印刷も見てください。

米国宛てについて、ポチロジの案内では、たばこ・電子タバコ、肉(加工肉を含む)、医薬品、アルコール飲料が送れない物の例です。ポチロジのFAQには「宛先がアメリカ(米国)の場合は、個人向けのアルコール飲料はビール、またはワインのみ送れます。」ともあります。米国宛てのEMSの出し方はEMSで米国へ送る手順で取り上げています。

郵便で断られたときの選択肢

郵便で送れない物でも、ほかの方法で送れる場合があります。ただし、業者ごとに扱える品目は違います。ポチロジのコラムには「法律上は送付可能な商品であっても、利用する配送業者のルールによっては発送できないケースもあります。」と書かれています。

ポチロジの案内では、次のような道があります。

  • 空輸では一般に輸送不可とされる危険物でも、「追加料金を払うことで、輸送可能なケースもあります。」
  • ポチロジでは「他社でお断りされた品物の発送が可能なケースがあります。」
  • 船便では、「定められた容量を定められた容器に収納するなどにより、運送が可能なケースもあります」。メーカーの「MSDS(安全データシート)の提出により、輸送可能となるケースもあります」

どれも「ケースもある」という書き方で、必ず送れるわけではありません。ポチロジ自身もFAQで「特に香水は危険品(引火性液体)のため、基本的にどの国にも送れませんので、ご注意ください。」としています。リチウム電池についても、コラムでは「単体や外付けの場合は輸送不可となります。」とされ、モバイルバッテリーや予備バッテリーは「デバイス本体よりも規制が厳しく、一部配送会社では送れないケースも少なくありません。」とあります。ポチロジの航空輸送料金表には、リチウムイオン電池やリチウム金属電池を機器と同梱で送るときの取扱料として700円が載っています。郵便では同梱の電池は送れないので、ここは郵便との違いです。

郵便で断られた物は、品名、成分、電池の種類と個数、あて先の国を伝えて、送れるかどうかを問い合わせるのが確実です。

ポチロジで送れるか問い合わせる

※本項にはポチロジ(株式会社ビィ・フォアード)の広告リンクを含みます

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送る前の確かめ方

  1. 中身を全部書き出し、日本郵便の「国際郵便として送れないもの」の例に当たる物がないか見る。化粧品はアルコール濃度も見る
  2. 電池が入っている物は、機器に取り付けてあるか、ワット時定格値、1つの郵便物の電池の個数を確かめる。予備バッテリーは入れない
  3. あて先の国が、電池入りの機器を受け付ける国か、送る方法(航空便・EMSか船便か)ごとに確かめる
  4. 日本郵便の国際郵便条件表(国・地域別情報)で、あて先の国の禁制品を見る。食品は原材料と箱の印刷も見る
  5. 郵便で送れない物は、業者に内容を伝えて可否と料金を問い合わせる

郵便で送れる物なら、発送コスト比較ツールでEMSや国際エアパケットの料金を重さと宛先から比べられます。

本記事は2026年10月23日時点の公式情報にもとづく関税ナビ編集部の整理です。送れる物の条件は変わることがあり、条件を満たしていても返送される場合があります。送る前に日本郵便や各業者で確かめてください。

出典

日本郵便のページは2026年10月23日、ポチロジ航空輸送料金表は2026年10月23日、そのほかは2026年10月22日に確認しました。

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