関税と送料の基礎知識

eBay輸出の仕入れ値の上限|売れる値段から逆算して国内相場と比べる(2026年10月)

ヤフオクやメルカリで仕入れてeBayで売るとき、つい「安いから」と先に買ってしまうことがあります。あとで送料や手数料を引いてみたら利益がほとんど残らなかった、というのはよくある失敗です。これを避けるには、仕入れる前に「この商品はいくらまでなら買ってよいか」という上限を決めておくことです。上限は、海外で売れる値段から逆算して出せます。この記事では、上限を出す6つの手順と計算例、国内の落札相場と比べる方法を順に説明します。

  • 仕入れ値の上限は、売上(円)×0.75−送料−関税と通関の費用−ほしい利益で出せる
  • 0.75は当サイトの実測(eBayの手数料22%+為替2%で手取り76%)から1ポイント引いた保守値
  • 米国へEMS 1kgで売上20,000円なら、利益0の上限は9,700円。利益2,000円ほしいなら7,700円(米国は関税等も引く)
  • 出した上限を国内の落札相場と比べ、相場が上限より下なら仕入れ候補、上なら見送る
  • 落札相場はオークファンの無料会員でも直近6か月分を見られる。10年分はプレミアム(月2,200円)。CSVダウンロードは無料会員が月3回、プレミアムが月1000回

確認日 2026年10月21日(日本郵便・オークファン公式サイト、当サイトの実測記事)

仕入れ値の上限を決める6つの手順

手順は次の6つです。1から5で上限を出し、6で実際に仕入れるかを決めます。

  1. 海外で実際に売れた値段を円で把握する
  2. その売上に0.75を掛ける
  3. 送料を引く
  4. 関税と通関の費用を引く(米国などに送る場合)
  5. ほしい利益を引く。残った額が仕入れ値の上限
  6. 国内の落札相場と上限を比べる

式にすると次のとおりです。

仕入れ値の上限=売上×0.75−送料−関税と通関の費用−ほしい利益

これはeBay輸出の手取りはいくら残る?関税・送料・手数料込みの損益計算で使っている「売上×0.75−送料−関税と通関の費用−仕入値=利益」の式を、仕入値について並べ替えたものです。利益を先に決めておき、仕入値の側を求めるのがこの記事のやり方です。

1 海外で実際に売れた値段を円で把握する

出発点は、出品中の値段ではなく、実際に売れた値段です。eBayで同じ型番や同じ状態の商品がいくらで売れているかを調べ、円に直します。

ここでいう売上は、商品の値段に購入者が払う送料を足した額です。送料を購入者からもらう設定なら、その分も売上に入れて計算します。あとの手順3で送料を引くので、二重に数えることにはなりません。

2 売上に0.75を掛ける

0.75は、eBayの手数料と為替の目減りを引いたあとに手元に残る割合です。当サイトの運営者が2026年9月1日の取引明細で確かめたところ、手数料が22%、為替の目減りが2%で、合わせて24%でした。手取りは76%です。台帳と記事では、そこから1ポイント引いた75%を保守値として使っています。

内訳や、販売先・カテゴリでの差はeBay輸出の手取りはいくら残る?にまとめています。ここでは「売上の75%が出発点」と覚えておけば十分です。

3 送料を引く

次に、海外へ送る費用を引きます。日本郵便のEMS料金表では、1kgまでの料金は次のとおりです。

EMSの地帯 1kgまで
第1地帯 2,200円
第2地帯 3,150円
第3地帯 4,400円
第4地帯(米国) 5,300円
第5地帯 5,100円

送料は箱に入れたあとの重さで決まります。商品が1kgを切っていても、梱包材を足すと1kgを超えることがあります。米国宛てで1.5kgまでになると6,600円で、1kgまでより1,300円上がり、そのぶん上限も下がります。箱が大きい商品は容積重量で運賃が決まる方法もあるので、送り方ごとの差はEMS・国際エアパケット・DHL・FedEx徹底比較で確かめてください。

4 関税と通関の費用を引く

米国などへ送る場合は、関税と通関の費用も売り手側で見込む必要があります。米国宛ての関税の扱いは米国宛て発送は関税事前払い(DDP)が義務化|何がいつから変わったかに、価格帯による手取りの差は「100ドルの壁」米国向けは価格帯によって手取りが逆転することがある話にまとめています。

関税の額は商品と価格で変わるため、この記事の計算例では「関税等X円」として式の形だけ示します。

5 ほしい利益を引く

最後に、1件あたりいくら残したいかを決めて引きます。利益0のときの額は「これ以上で買うと赤字」という線です。そこからほしい利益を引いた額が、実際に使う仕入れ値の上限になります。

計算例で上限を出してみる

EMS 1kgで送る2つの例です。売上は円に直した額で書いています。

例1 米国へEMS 1kgで送る

  • 売上(商品+購入者負担の送料) 20,000円
  • 20,000円×0.75=15,000円
  • 15,000円−EMS(第4地帯・1kgまで)5,300円=9,700円
  • 利益0の上限 9,700円
  • 利益2,000円ほしいなら 9,700円−2,000円=上限7,700円

米国宛てなので、実際にはここからさらに関税と通関の費用を引きます。式で書くと次のとおりです。

上限=20,000円×0.75−5,300円−関税等X円−2,000円=7,700円−X円

例2 アジア(第2地帯)へEMS 1kgで送る

  • 売上 12,000円
  • 12,000円×0.75=9,000円
  • 9,000円−EMS(第2地帯・1kgまで)3,150円=5,850円
  • 利益1,000円ほしいなら 5,850円−1,000円=上限4,850円

同じEMS 1kgでも、米国宛てと第2地帯では送料が2,150円違います。売れる値段が同じくらいでも、売れる先の国によって上限は変わります。

数字を変えて試したいときは、eBay出品損益シミュレーションに販売価格と原価を入れると手取りと損益を確かめられます。使い方はeBay出品損益シミュレーションの使い方|損益分岐点の読み方と料率の直し方で説明しています。

上限と国内の落札相場を比べる

上限が出たら、手順6として国内の相場と比べます。判断はシンプルです。

  • 国内の落札相場が上限より下 → 仕入れ候補
  • 国内の落札相場が上限より上 → 見送る

例1で上限を7,700円と決めたなら、ヤフオクやメルカリでその商品が7,700円より下で落札されているかを見ます。いつも上限を超えて落札されている商品なら、安く出たときを待つか、ほかの商品を探します。

比べるときに気をつけたいのは、落札相場が送料込みか送料別かを揃えることです。上限は「自分の手元に届くまでに払ってよい額」なので、送料別の出品なら国内の送料を足してから上限と比べます。

国内の落札相場はオークファンで調べられる

国内の落札相場を調べる方法の一つが、オークファンです。Yahoo!オークション、モバオク、セカイモンのオークションと、メルカリ、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングを検索の対象にしています。

会員の種類で見られる範囲が違います。

項目 一般会員(無料) オークファンプレミアム
落札相場検索 6か月間 10年間
落札データのCSVダウンロード 月3回 月1000回(一度に最大500件まで)
料金 無料 月額2,200円(税込)

期間の範囲指定には無料の会員登録が必要です。まずは無料会員で直近6か月の落札相場を見て、上限と比べる流れを試してみてください。仕入れの回数が増えて、古い年式の商品を10年分さかのぼって見たい、データを何度もまとめて表にしたい、というときにプレミアムを考える順で十分です。

プレミアムを申し込む前に、次の点を確かめておいてください。

  • 初月無料はクレジットカード払いだけが対象で、登録月が無料、翌月から料金がかかる
  • 退会しない場合は翌月も自動で更新される
  • 月の途中で退会や休会をしても1か月分の料金がかかり、日割りの返金はない
  • 初月無料の対象月の中で利用を再開した場合は、初月無料の対象外になる

続けないと決めたら、翌月に自動更新される前に退会の手続きをしておきます。

オークファンで国内の落札相場を調べる

※本項には広告リンクを含みます

損益シミュレーションと発送コスト比較について

当サイトのeBay出品損益シミュレーションでは、販売価格と原価を入れて手取りと損益を計算できます。上限の近くで仕入れるか迷ったときに、実際の数字を入れて確かめるのに使えます。

送料の見込みが立たないときは、発送コスト比較ツールでEMSや国際エアパケットなどの料金を重さと宛先から比べてください。手順3で引く送料が決まれば、上限もはっきりします。

まとめ

仕入れ値の上限は、海外で売れた値段を円にして0.75を掛け、送料、関税と通関の費用、ほしい利益を引いて出します。米国へEMS 1kgで売上20,000円なら、利益2,000円を残す上限は7,700円で、ここからさらに関税等を引きます。上限を決めたら、国内の落札相場を送料の条件を揃えて比べ、下なら候補、上なら見送ります。相場はまずオークファンの無料会員で直近6か月分を見て、必要になったらプレミアムを検討してください。上限を先に決めておくと、安さにつられて仕入れる失敗を減らせます。

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本記事は2026年10月21日時点の公式情報と当サイトの実測にもとづく関税ナビ編集部の整理です。料金や条件は変わることがあるため、仕入れや申し込みの前に各社の公式サイトで確かめてください。計算例は利益を約束するものではありません。

出典

いずれも2026年10月21日に確認しました。

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