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Shopee 7か国の手取りと最低売価を同じ条件で比較|手数料・送料・税の違い(2026年10月)

Shopeeは日本から複数の国と地域に出品でき、手数料率も送料のセラー負担も税の扱いも国ごとに違います。この記事ではそのうち7か国を扱います。国別の記事を読むだけでは、結局どこで売れば手元に多く残るのかが見えにくいので、7か国を同じ条件で並べました。数字の元はShopee Japanの公式記事と公式送料表です。関税ナビ編集部が送料表から重さ別の式を出し、表の全行と一致することを確かめたうえで、同じ原価・同じ重さ・同じ為替で計算しています。

  • 手数料だけで見ると台湾が最も軽く(手取り率約83%)、タイが最も重い(約72%)。フィリピンとブラジルも約81%と軽い
  • 送料を入れると重さで順位が入れ替わる。100gの小物ではフィリピンの最低売価が一番安く、500gと1kgでは台湾が一番安い
  • ブラジルは手数料率が低いのに、送料のセラー負担が500gで約1,803円、1kgで約3,669円と7か国で最も重い。重い商品では最低売価が一番高くなる
  • ベトナムは1注文が1,000,000VND(表の目安で約5,900円)を超えると関税と税がセラー負担になり、最低売価が2倍近くまで上がる
  • マレーシアは送料のセラー負担が7か国で一番安い(1kgで約658円)が、7か国で唯一、容積重量で請求される

確認日 2026年10月17日(Shopee Japan公式 セラー教育ポータル shopee.jp/edu の記事と公式送料表)

7か国の手数料率と手取り率

一般セラー(Mallではない出店)で、2026年6月1日以降の注文にかかる料率です。料率は公式の料金表の値で、手取り率は当サイトの計算です。手取り率は、売上から販売・決済・トラフィック成長手数料(フィリピンはプラットフォーム配送料)を引いた残りに、Payoneerで日本の銀行へ出金するときの約2%を掛けて出しています。送料はまだ入っていません。

国 販売手数料 決済手数料 トラフィック成長 そのほか必ずかかるもの 手取り率(当サイトの計算)
タイ 21.13% 3.21% 2%(VAT7%を足して2.14%) なし 0.7205(約72%)
シンガポール 15.75% 3.00% 2%(VAT0%で2.00%) なし 0.7767(約78%)
マレーシア 19.17% 3.78% 2%(VAT8%を足して2.16%) 1注文RM0.50 0.7339(約73%)
フィリピン 9.46% 2.24% 対象外 プラットフォーム配送料5.60% 0.8105(約81%)
ベトナム 16.00% 6.00% 2%(VAT8%を足して2.16%) 1注文3,000VND 0.7432(約74%)
台湾 12.75% 2.50% 対象外 なし 0.8306(約83%)
ブラジル 13.75% 2.00% 2%(10月8日開始予定) なし 0.8061(約81%)

販売手数料と決済手数料は公式の表でVAT込みの値です。トラフィック成長手数料は公式記事に「2%(VAT除く)」とだけ書かれているので、当サイトでは各国のVAT率を足した値で計算しました。足さない場合より最低売価が少し高めに出る、安全側の見積もりです。

マレーシアとベトナムには、料率とは別に1注文ごとの固定手数料があります。マレーシアのRM0.50は、公式記事のVATの書き方があいまいなため、VAT8%を足したRM0.54(約20.91円)として扱っています。ベトナムの3,000VND(約17.7円)はVAT込みの額です。

送料(SLS)のセラー実質負担を比べる

Shopeeの国際配送SLSでは、購入者が決まった額の送料を払い、実際の送料との差額をセラーが負担します。この差額はどの国でも配送先のゾーンに関係なく同じ額でした。当サイトでは7か国の送料表それぞれについて重さ別の式を出し、公式表の全行と一致することを確認しています。

国 100g 500g 1,000g
タイ 52THB(約246円) 148THB(約700円) 268THB(約1,267円)
シンガポール 2.63SGD(約325円) 3.55SGD(約439円) 8.55SGD(約1,056円)
マレーシア 1.70MYR(約66円) 8.50MYR(約329円) 17.00MYR(約658円)
フィリピン 31PHP(約78円) 231PHP(約580円) 481PHP(約1,207円)
ベトナム 17,000VND(約100円) 109,000VND(約643円) 220,000VND(約1,298円)
台湾 36.7TWD(約184円) 88.7TWD(約444円) 153.7TWD(約769円)
ブラジル 11.5BRL(約358円) 58BRL(約1,803円) 118BRL(約3,669円)

現地通貨の額は公式送料表の値で、円の額は当サイトの換算です。シンガポールは100gでも約325円かかる一方、500gまでは上がり方がゆるやかです。フィリピンは50gごとに25PHPずつ増えるので、100gでは安いのに1kgでは約1,207円まで上がります。ブラジルは軽いうちから高く、重さに比例して大きく増えます。

請求重量は、マレーシアだけが実重量と容積重量(縦×横×高さcm÷6,000)の大きいほうで、ほかの6か国は実重量です。マレーシアで軽くてかさばる商品を送ると、箱の大きさで請求重量が上がります。具体例はShopeeマレーシアの手数料と手取り計算にあります。

関税・税は誰が払うか

税の負担者は公式記事(article/11168ほか)の記載です。セラーの売価に税を織り込む必要があるのは、マレーシアのRM500超とベトナムの1,000,000VND超の2つだけです。

国 負担者 公式の記載
タイ 購入者 VAT7%、関税はカテゴリごと
シンガポール 購入者 関税は基本0%、GST9%は購入者の支払いに自動で上乗せ
マレーシア RM500超はセラー RM500以下は10%の税を購入者負担。RM500超は関税+SSTをセラー負担
フィリピン 購入者 VAT12%、10,000PHP以上のときだけ発生
ベトナム 1,000,000VND超はセラー 1注文1,000,000VNDを超えると関税・税が発生し、数か月後に売上金の残高から差し引き
台湾 購入者 購入者が申告アプリEZ WAYで申告して払う
ブラジル 購入者 50USD以下は輸入税0%(2026年5月12日から)、50USD超は60%(税額から30USDを控除)。ICMS20%(Shopee公式の記載)。1注文の購入限度額550BRL

マレーシアのRM500は約19,360円、ベトナムの1,000,000VNDは約5,900円です(どちらも当サイトの換算)。ブラジルは税を購入者が払い、50USD(約7,900円)以下なら輸入税は0%ですが、超えると60%になります(ブラジル上院の公式ニュースと法律の原文で確認。Shopee公式記事には変更前の20%が残っています)。

計算の前提

次の条件は関税ナビ編集部が置いた仮定で、7か国すべてに同じものを使っています。

  • 最低売価は、利益がちょうどゼロになる売価。式は(仕入原価+国内集荷+梱包費+SLSセラー実質負担の円換算+1注文の固定手数料の円換算+セラー負担の税の見込み)÷手取り率で、1円未満を切り上げ
  • 国内集荷サービス(SPS)は税込781円(税抜710円)を1回の集荷で1個送る前提でそのまま足す。まとめて集荷すれば1個あたりはもっと下がる
  • 為替は欧州中央銀行(ECB)の参照レート2026年10月16日から出した1THB=4.729円、1SGD=123.53円、1MYR=38.72円、1PHP=2.51円、1BRL=31.09円
  • 台湾ドルとベトナムドンはECBが公表していないため、Shopee送料表に書かれた目安の1TWD=5円、1VND=0.0059円を使用
  • 新規90日の手数料割引が終わったあとの料率。プレオーダーや任意のサービスには参加しない

3つの例で最低売価を比べる

例1 小物100g(原価1,000円、梱包50円)

国 最低売価 現地通貨の目安
フィリピン 2,356円 約938.65PHP
台湾 2,426円 約485.20TWD
マレーシア 2,614円 約67.51MYR
ベトナム 2,623円 約444,576VND
ブラジル 2,715円 約87.33BRL
シンガポール 2,776円 約22.47SGD
タイ 2,883円 約609.64THB

安い順はフィリピン、台湾、マレーシア、ベトナム、ブラジル、シンガポール、タイです。一番安いフィリピンと一番高いタイでは527円の差があります。マレーシアは手取り率が低めでも、100gの送料負担が約66円と小さいので3番目に入りました。軽い商品では、原価に足す781円の集荷代が最低売価の大きな部分を占めます。

例2 500g(原価3,000円、梱包100円)

国 最低売価 現地通貨の目安
台湾 5,207円 約1,041.40TWD
フィリピン 5,504円 約2,192.83PHP
シンガポール 5,562円 約45.03SGD
マレーシア 5,766円 約148.92MYR
ベトナム(税なしの値) 6,112円 約1,035,932VND
タイ 6,358円 約1,344.47THB
ブラジル 7,052円 約226.83BRL

500gになると台湾が一番安くなり、ブラジルは最下位に下がります。ブラジルの送料負担約1,803円が効いています。シンガポールは500gまで送料の上がり方がゆるいので3番目です。

注意が要るのはベトナムです。税を入れない計算では6,112円ですが、これは約1,035,932VNDで1,000,000VNDを超えるため、実際には関税と税がセラー負担になります。財布やペン(関税25%、VAT8%で合計35.0%)なら、手取り率から35.0%を引いた0.3932で割ることになり、最低売価は11,551円(税の見込み約4,043円)まで上がります。税を入れないまま6,112円で売ると、数か月後に残高から税が引かれて赤字になります。

例3 1kg(原価8,000円、梱包150円)

国 最低売価 現地通貨の目安
台湾 11,678円 約2,335.60TWD
フィリピン 12,509円 約4,983.67PHP
シンガポール 12,859円 約104.10SGD
マレーシア 13,095円 約338.20MYR
ベトナム(税なしの値) 13,788円 約2,336,949VND
タイ 14,155円 約2,993.23THB
ブラジル 15,631円 約502.77BRL

順位は例2と同じです。マレーシアの13,095円はRM500(約19,360円)以下なので、税は購入者負担のままです。ブラジルの約502.77BRLは購入限度額550BRLに収まりますが、余裕はあまりありません。

ベトナムはここでも1,000,000VNDを超えます。財布・ペンの35%で計算すると最低売価は26,060円(税の見込み約9,121円)で、税なしの値の2倍近くです。購入限度額の5,000,000VNDには収まります。

売価5,000円で売ったら手元にいくら残るか

今度は売価を5,000円にそろえて、手数料・送料のセラー負担・固定手数料・集荷781円を引いた残りを比べます。原価と梱包費はまだ引いていません。かっこ内は売価に対する割合です。

国 100g 500g
タイ 2,576円(51.5%) 2,122円(42.4%)
シンガポール 2,778円(55.6%) 2,664円(53.3%)
マレーシア 2,802円(56.0%) 2,538円(50.8%)
フィリピン 3,194円(63.9%) 2,692円(53.8%)
ベトナム 2,817円(56.3%) 2,274円(45.5%)
台湾 3,188円(63.8%) 2,928円(58.6%)
ブラジル 2,892円(57.8%) 1,446円(28.9%)

5,000円はベトナムで約847,458VND、マレーシアでRM500以下なので、この表ではどちらも税はかかりません。100gではフィリピンと台湾がほぼ並び、ブラジルも3番目に残ります。500gになるとブラジルは3割を切り、台湾との差が大きく開きます。同じ国でも重さで順位が変わるのは、この表を見るとよくわかります。

どの国から始めるか

売る商品の重さと価格帯で、向く国が変わります。ここまでの計算から言えるのは次のような傾向で、どれか1国が常に有利というわけではありません。

100g前後の軽い小物

フィリピンと台湾の最低売価が低く、5,000円で売ったときの残りも6割を超えます。マレーシアも送料が安いので候補になりますが、箱がかさばると容積重量で送料が上がります。ブラジルも100gなら残りは悪くありません。

500g以上の重い商品

台湾が3つの例のうち2つで一番安く、フィリピンとシンガポールが続きます。ブラジルは重さが増えるほど送料負担が重くなるので、重い商品には向きません。タイは手数料率が7か国で一番高く、重い商品でも下位です。

高額品

ベトナムは約5,900円を超えると税がセラー負担になるので、それより安い商品に絞るか、品目の税率を入れた式で計算する必要があります。1,000,000VNDを超える価格では出品できないカテゴリもあります。マレーシアはRM500(約19,360円)を超えると関税とSSTがセラー負担です。ブラジルは購入限度額が550BRLと低く、50USDを超えると購入者の税負担が急に増えます。高額品なら、税が購入者負担の台湾・シンガポール・タイ・フィリピンが計算しやすい国です。

この比較の限界

  • 新規セラーの90日間は販売手数料が1.75%(VAT抜き)になるので、手取り率はこの記事の値より高くなります。割引が終わったあとの値で値付けするための比較です
  • 円の額は2026年10月16日のECB参照レートで計算しています。為替が動けば最低売価も順位も変わります
  • 台湾とベトナムはShopee送料表の目安レート(1TWD=5円、1VND=0.0059円)で、実際のレートとはずれることがあります
  • ベトナムとマレーシアの税は、発生してから数か月後に売上金の残高から差し引かれます。売上を計上した月と税が引かれる月がずれます
  • ベトナムの税は、公式の計算方法の文どおり(商品額+関税)×VATで計算しています。Shopeeの試算シートの式はこれより小さく出ますが、当サイトは安全側の文の方法を使っています
  • 税の扱いはShopee公式の記載によるもので、各国の税関の原文はまだ確認できていません
  • ブラジルのトラフィック成長手数料は公式記事で10月8日開始「予定」と書かれており、開始したかは確認できていません。フィリピンのプラットフォーム配送料にある「1商品あたり最大₱100」が一般セラーにも当てはまるかも表から読み取れず、この記事では上限なしで計算しています
  • 決済手数料は購入者が払う送料にもかかるため、実際の手取りは十数円ほど前後します

7か国それぞれで出品できない商品と、日本から送れない商品は、国別の出品不可・送れない商品(Shopee 7か国)にまとめています。仕入れの前に確かめてください。

国別の記事と計算ツール

国ごとの細かい内訳と計算過程は、次の記事にまとめています。

関税ナビのShopee 手取り・最低売価計算は、この記事の7か国すべてに対応しています。国を選ぶと料率と送料表が切り替わり、重さと原価から最低売価と手取りが出ます。この記事の計算例は送料のセラー負担にもPayoneerの手数料をかけた安全側の計算なので、ツールの最低売価は少し低く出ます。

まとめ

Shopeeの7か国を同じ条件で並べると、手数料率だけなら台湾が一番軽く、タイが一番重くなります。ただ送料のセラー負担を足すと、100gではフィリピン、500gと1kgでは台湾の最低売価が一番安く、ブラジルは軽い商品では中位なのに重い商品では最下位まで下がります。ベトナムは約5,900円、マレーシアはRM500を境に税がセラー負担になり、そこを超える価格では式そのものが変わります。出品する国を決める前に、商品の重さと売価がどの線をまたぐかを確かめてください。

出典

いずれも2026年10月17日に確認しました。articleはshopee.jp/edu/article/番号の記事です。

  • article/11750:7か国の料金表(販売手数料・決済手数料・VAT税率)、新規90日割引と割引中の1.75%、Payoneerの約2%、出店費用なし
  • article/28206:トラフィック成長手数料2%(VAT除く)、対象国と開始日(ブラジルは10月8日開始予定)
  • article/27592:2026年6月1日の手数料改定、プレオーダーサービス手数料
  • article/25331:マレーシアのインフラプラットフォーム手数料 1オーダーあたりRM0.50
  • article/25227:ベトナムのインフラプラットフォーム手数料 1オーダーあたり3,000VND
  • article/23665:フィリピンのプラットフォーム配送料5.60%
  • article/26853:ブラジルの販売手数料13.75%と送料無料プログラムの統合
  • article/11168:7か国の関税・税の負担者、税率、購入限度額
  • article/19872:マレーシアのLVGとNLVGの区分、NLVG税の計算方法
  • article/20278:ベトナムの課税基準1,000,000VND、申告額、カテゴリ別税率の一覧
  • article/9771:台湾のEZ WAYによる申告
  • Shopee公式スプレッドシート「SLS送料レート」(article/16358からリンク):7か国の購入者負担送料、重量別のセラー実質負担、容積重量の式、国内集荷SPSの料金、TWD・VNDの円換算の目安
  • Shopee公式スプレッドシート「ベトナム関税・その他税の計算ツール」(Googleスプレッドシート、article/20278からリンク):財布・ペンの関税25%とVAT8%
  • Shopee公式スプレッドシート「【マレーシア】NLVG課税予想額計算式」(Googleスプレッドシート、article/19872からリンク)
  • 欧州中央銀行 euro foreign exchange reference rates(2026年10月16日):THB・SGD・MYR・PHP・BRLの円換算レートの算出

本記事は2026年10月17日時点の公式情報にもとづく試算です。手数料や送料、税率は改定されることがあるので、出品前にセラー教育ポータルとセラーセンターで最新の料率を確認してください。

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